マイクロスコープ精密治療
- Qマイクロスコープを使った治療は痛みが強いですか?
- Aいいえ、治療に使う機器が変わるだけで、痛みが増すわけではありません。むしろ、低侵襲な治療が可能なため、痛みを抑えられる傾向にあります。
また当院では、痛みに配慮した麻酔を徹底しているため、ほとんどの患者さまが「痛くなかった」とおっしゃいますのでご安心ください。 - Qマイクロスコープを使うと治療費は高くなりますか?
- A治療内容により異なりますが、通常の保険診療の範囲内で行えるケースもあります。
ただし、より精密な自費診療(自由診療)をご希望の場合は、費用について事前にしっかりご説明し、ご納得いただいたうえで進めますのでご安心ください。 - Qどんな治療でもマイクロスコープを使いますか?
- A基本的には、特に精密さが求められる治療(根管治療、精密な虫歯治療、補綴治療など)に使用します。
簡単なクリーニングなどには必ずしも必要ない場合もありますが、必要に応じて柔軟に活用しています。 - Q1回の治療時間はどのくらいかかりますか?
- Aマイクロスコープを使った治療は非常に繊細な作業になるため、1回あたり1時間前後かかることが多いです。
ただし、精度が高まるため結果的に通院回数は減ることがほとんどです。 - Qマイクロスコープで治療中の映像を見ることはできますか?
- Aはい、治療中または治療後に、録画した映像や静止画をモニターでお見せすることが可能です。
ご自身の歯の状態を「目で見て」理解できるため、安心感が大きく違うとご好評をいただいています。
あなたの歯をもっと大切に

みなさん、歯の治療というと、どんなイメージをお持ちでしょうか?
「痛い」
「時間がかかる」
「何をされているかわからない」
そんな不安を抱えている方も多いかもしれません。
私たちは、その不安を少しでも減らし、より安心で正確な治療をご提供するために、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を導入しています。
マイクロスコープとは? ~肉眼では見えない世界を~

マイクロスコープとは、歯科専用の高性能な顕微鏡のことです。
私たちの歯はとても小さな組織でできています。
虫歯や神経のトラブルも、実はわずか数ミリ以下の世界で起きています。
しかし、肉眼だけではどうしても限界があります。
そこで活躍するのがマイクロスコープ。最大20倍程度まで拡大して見ることができます。
細かい部分までしっかりと見えることで、より正確で、より丁寧な治療が可能になります。
マイクロスコープを使うことで得られる3つの大きなメリット
① 治療の精度が格段に高まる

歯の治療は、わずかなズレが大きなトラブルに発展してしまうこともあります。
たとえば、虫歯を取り残してしまったり、逆に健康な部分を削りすぎてしまったり……。
マイクロスコープを使えば、虫歯やひび割れ、神経の細い管までも正確に確認できるため、無駄のない、精密な治療が可能になります。
特に、神経を守る根管治療や、微細なひび割れの修復などに大きな効果を発揮します。
② 歯を守り、寿命を延ばせる

歯科治療で本当に大切なことは、「できるだけ歯を削らないこと」です。
何度も削ったり、やり直しを重ねると、歯はどんどん弱くなり、いずれ抜かざるを得なくなってしまいます。
だからこそ、最小限の侵襲(ダメージ)で確実な治療が求められるのです。
マイクロスコープを使えば、下記のような処置が実現でき、大切な歯を守ることができます。
虫歯の範囲を正確に見極める
健康な部分を極力削らない
必要最小限の処置で済ませる
③ 治療の透明性が高まる

当院のマイクロスコープには、高画質のカメラ機能がついています。
治療中の映像を記録しているため、治療後には実際の映像をお見せしながら、「どこをどのように治療したのか」をわかりやすくご説明しています。
「何をされたかわからない」という不安をなくし、患者さま自身がしっかり納得して治療を受けられるように心がけています。
マイクロスコープ治療のデメリットも正直にお伝えします
マイクロスコープはとても素晴らしい機器ですが、万能ではありません。
デメリット
1回あたりの治療時間が長くなりがち
精密な作業になるため、細かい調整に時間がかかる場合があります。
すべての症例に適用できるわけではない
歯の奥深くや複雑な部分は、拡大しても視野が限られることがあります。
しかし、治療の精度が高まるため、結果的に治療のやり直しが減り、通院回数も減少するケースがほとんどです。
「1回にしっかり時間をかけて、確実な治療を受けたい」
そんな方にこそ、マイクロスコープ治療はおすすめです。
マイクロスコープが特に活躍する治療例
1. 精密な根管治療(歯の神経の治療)

根管治療とは、虫歯が神経まで達してしまったときに、感染した神経を取り除き、歯の内部を清掃・消毒する治療です。
しかし歯の中の神経の管(根管)は非常に細く、さらに曲がりくねっていたり、枝分かれしていたりします。
肉眼だけでは見落としが起こりやすく、結果的に再発(再感染)してしまうケースも少なくありません。
マイクロスコープを使用することで、
小さな神経の入り口を正確に見つける
汚染された部分だけをピンポイントで除去する
取り残しや破折(ひび割れ)を発見できる
といったことが可能になり、再治療のリスクを大幅に減らすことができます。
特に、以前治療した歯が再び痛くなった場合(再根管治療)や、根の先に膿がたまっている場合などは、マイクロスコープがなければ発見できない問題も多くあります。
2. 初期の虫歯治療・極小範囲の虫歯除去

初期の虫歯は、肉眼ではほとんど見えないこともあります。
また、虫歯の範囲を正確に見極めないと、健康な歯を余計に削ってしまうリスクもあります。
マイクロスコープを使うことで、
本当に悪くなっている部分だけを取り除く
健康な歯質を最大限に残す
治療跡を小さく、きれいに仕上げる
ことが可能になります。
これにより、歯の寿命を延ばすことができ、再発防止にもつながります。
特に、審美面が重視される前歯や、目立ちやすい箇所の治療では非常に効果的です。
3. 歯の亀裂(クラック)の発見と治療

歯にできた小さなひび割れ(クラック)は、肉眼ではほとんど見えません。
しかしクラックを放置すると、そこから細菌が侵入して内部で感染が広がり、結果的に抜歯が必要になってしまうこともあります。
マイクロスコープを使えば、
微細なヒビや破折線を早期に発見できる
適切な補修(接着治療など)ができる
無駄に歯を削ったり抜いたりせずに済む
といった対応が可能です。
歯を失わずに済むかどうかの大きな分かれ道となることもあるため、非常に重要な場面です。
4. 精密な詰め物・被せ物(補綴治療)

詰め物や被せ物を作る際、土台となる歯の形を正確に整える必要があります。
ほんのわずかな段差や隙間があると、そこから細菌が侵入して虫歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。
マイクロスコープを使えば、
歯の削り方をより正確にコントロールできる
被せ物がぴったり合うよう精密に調整できる
隙間のない、長持ちする詰め物・被せ物を作れる
といった高品質な治療が実現できます。
見た目の自然さ、美しさもより高まり、違和感のない仕上がりが可能になります。
5. 歯周病治療(歯石除去・ポケット内部の処置)

歯周病は、歯ぐきの中に隠れた歯石や汚れが原因で進行します。
特に歯ぐきの中深くに付着した歯石は、手探りだけでは取り残しが発生しやすいのが問題でした。
マイクロスコープを使うことで、
歯周ポケットの中まで直接「見ながら」歯石除去ができる
歯の根の表面を傷つけずにクリーニングできる
手術後の仕上がりを精密に確認できる
といった対応が可能なため、より確実で、再発しにくい歯周病治療が可能になります。
特に歯周外科手術(フラップ手術)などの場面で大きな力を発揮します。
よくある質問(FAQ)