Pediatric Orthodontics
小児矯正
歯並びの
予防処置
乳歯と永久歯が混在する小学生の時期にだけ可能な歯並びの予防処置のことを咬合育成といいます。今後歯並びが悪くなる兆候がある場合、問題を改善し、将来的 に本格的な矯正治療を行う可能性を低くすることができます。
咬合育成の考え方
歯の大きさに対して顎が小さい場合、歯が生えるスペースが足りず、歯が重なり合ってガタガタになってしまいます(図1)このような場合、拡大装置(図2)といわれる装置をお口の中に入れて過ごしていただき、顎の成長を促進させます。そうすることで歯はきれいに並んできます(図3)
不正咬合(歯並びの問題)の種類
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前歯のでこぼこ(叢生)
前歯がでこぼこしている状態。歯の大きさに対して顎の骨が狭いことによって起こることが多いです。生えてくる場所がバラバラなので上下の歯がうまく咬み合わないだけでなく、歯磨きがしにくい為、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
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出っ歯(上顎前突)
前歯が前に飛び出しているように見える状態。外見上のコンプレックスになりがちなほか、前歯で咬みにくい、口を閉じずらくなるので口の中が乾燥しがちになり、口臭の原因になったり虫歯や歯周病のリスクが高まります。
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受け口(下顎前突・下顎前突)
咬んだ時に、下の前歯が前に出ている状態。 受け口は遺伝的な要因が強いとも言われていおり、顔を横から見た時が特徴的で年頃になると見た目がコンプレックスになることも多いようです。 受け口は早期からの治療が有効とされています。
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過蓋(かがい)咬合
咬んだ時に上の前歯によって下の前歯が完全に隠れてしまう状態です。顎や歯茎に負担がかかったり、前歯が虫歯になりやすい。また、出っ歯などの不正咬合と合わせってることも多いので注意が必要です。
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開口
奥歯は咬んでいのるに、前歯は咬んでいない状態です。前歯で食べ物をうまくかみ切ることができないので「食べるのが遅くなる」「硬いものが苦手」になります。成長期に開口を放置すると、さらに悪化する場合があります。
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交差咬合
上下の顎の位置関係が正しくない為、咬み合わせが横にズレている状態です。この状態を放置すると成長に伴って悪化し、顔のバランスや全身の姿勢に影響を及ぼす場合があります。
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前歯の重複萌出
乳歯の前歯がうまく抜けずに、後ろから永久歯の前歯が生えてくることがあります。顎が小さい場合に見受けられます。